2023.02.20
仲介会社を不動産査定額だけで選ぶべきではない理由
不動産を売ろうと思ったら不動産会社へ査定に出すのがセオリーです。
査定額は不動産がいくらで売れるかの見積もり予想額なので
比較して査定額が高値の業者と契約すれば、高く売れるのでは?と思いがちです。
しかし実際は、査定額だけで不動産会社を選ぶのは非常に危険です。
今回はその理由と、賢く不動産会社を選ぶ方法を紹介していきます。
郡山市で不動産売却を検討している方は是非参考にしてみてください。
不動産査定額は売却価格と100%イコールではない
まず抑えておきたいのが、不動産会社の査定額と
実際の売却価格は100%イコールではないということです。
そのため査定額だけを見て仲介会社を決めてしまうと
結果との相違が生まれる可能性もあります。
なぜ、このようなことが起こるのか。
1.ネット査定では正確な価値が測れない
不動産のネット査定では、以下のような情報を申込フォームに記入して送信します。
・物件タイプ
・面積
・築年数
・権利関係
・査定・売却の目的
・立地条件など
上記の項目をもとにすれば、大まかな不動産査定額は把握することができます。
しかし一方で、その不動産の傷や凹みなどの状態や、近隣の騒音の有無などは
把握しきれないので、現況を100%把握できる訳ではありません。
立地が良く築浅の物件ならネット査定で高額が付きやすいですが
実際、室内外に損傷があったり、騒音が問題になっていたりする場合
売却価格は査定額よりも低くなってしまいます。
2.不動産売却価格は買主様との交渉で決まる
不動産の売却価格は最終的に買主様との交渉によって決まります。
例えば売り出し価格が2,000万円の場合、購入を希望する方が
「少し状態が悪い分、100万円ほどまけてくれませんか?」という要望を出し
それを売主様がのんだら成約価格は1,900万円となります。
いくらを希望するかは買主様の事情・状況によって変わるため
買主様の話を聞かない限りは、いくらになる想定かは分からなくなります。
そのため、いくら精度の高い査定額を算出してもらったとしても
売買契約を結ぶまでは最終的な成約価格は分からないです。
不動産の査定額だけ高く吊り上げる会社も存在する
不動産会社が提示する査定額は
「うちの会社が通常通り売却できた時の予想価格」という意味合いを持ちます。
ただ不動産会社が提示する査定額には法的な証明能力はありません。
無料査定は不動産会社の良心によって支えられているサービスであり
中には故意に嘘の価格を提示する不動産会社も存在するのが実情です。
一括査定サービスの登場もあり最近では査定額を比較して
高値で査定してくれた業者と契約することで
高く売れやすくなるという考えが一般化しています。
査定額=売却価格と考えればその通りなのですが、中にはその考えを
悪用して他社よりも高値を提示して契約をとろうとする会社がいます。
売買仲介業の利益は成約時に契約者から支払われる仲介手数料となります。
逆に言えば利益をあげるためには何としても
査定時に依頼者の気をひいて契約を結ぶしかありません。
ただ不動産会社の査定額は各社バラバラで比較をすれば高い会社、低い会社に分けることができます。
単純に査定額の高い会社とワザと吊り上げている会社の違いを見抜くのは難しいですが
目安としては純粋に査定額の高い業者は平均の1割増し程度で
2割増し以上になると悪意のある可能性が高くなります。
不動産会社の査定額がバラバラでも基準地価や過去の
成約事例などを知っていれば、ある程度の価格帯に収束するのが普通です。
それが1社だけダントツで査定額が高いとなると、かなり故意である可能性が高いです。
査定額を比較すれば高く売れやすくなるのは確かですが「常識の範囲内」で比較する必要があります。
査定額だけ高い不動産会社を選ぶと失敗する理由
査定額をしょせん見積もり価格だと考えれば、査定額だけ高い不動産会社を
選んだとしても、そこまで大きなデメリットはないように感じます。
しかし査定額だけ高い会社を選ぶと不動産売却で失敗する可能性は一気に上がってしまいます。
中古の不動産売買では売主様のほうは「いらない物件を処分したい」程度にしか
考えていないことも多いですが、買主様にとっては大金を要する大きなイベントです。
そのため売主様に比べて買主様のほうが知識の吸収に力を入れています。
その中で相場の2割増し前後の物件を売り出したとしても割高とみなされて相手にされません。
これを防ぐには査定額が高い根拠を必ず確認する必要があります。
高すぎる査定額のまま売り出しても割高と見抜かれれば売れ残りが続いてしまいます。
この状況を改善するには売り出し価格を修正する必要があります。
この時に重要なポイントとなるのが市場の存在です。
不動産の評価は売却前に仲介会社によって付けられますが
販売期間中につけられる自然な評価というのも存在します。
アットホームなどのポータルサイトでエリアを絞り込めば
そこで売り出されている物件や土地をリアルタイムで確認することができます。
多くの購入希望者はエリア情報を継続的に見ていきます。
人気の不動産は飛ぶように売れる一方で、いつまで経っても
売れない物件はかなり目立ってしまいます。
その上で適正価格に値引きしたとしても売れ残りというレッテルが
貼られてしまい、上手く売れない可能性が高くなります。
では上手く売れない時にどうするかと言えば更に値下げをするのがセオリーです。
このようになフローで査定額だけ高かった業者と契約してしまうと
売れ残ってしまい最終的に適正価格よりも下がってしまうということになります。
まとめ
不動産売却を成功させたいと思っても実際に販売活動をおこなうのは媒介契約した仲介会社になります。
そのため不動産売却の結果は不動産会社選びで決まってしまうと言っても過言ではないです。
会社選びの大きな材料が各社の査定額ですが、それだけで契約をしてしまうと失敗する可能性も十分あります。
媒介契約の重みを十分理解した上で査定額を参考材料にして会社選びを進めていってください。
郡山市内で不動産売却を検討している方は是非参考になさってください。
当社では不動産売買を検討しているお客様にとって、お役立ち情報を随時更新していきます。
郡山市の不動産売却、不動産購入は、えんどう不動産株式会社へお任せください。