2023.02.13
マンションの老朽化問題について
日本全国へマンションが本格的に普及してから50年前後経っています。
初期に建てられたマンションは取り壊しも進んでいますが
2000年代の建設ラッシュで建てられたマンションも、いずれ老朽化のリスクが発生します。
今回はマンションが老朽化したと考えられるのは築何年からなのか
どんな問題が発生するのか、何をすれば解決できるのかを解説します。
郡山市でマンション売却を検討している方は是非参考にしてみてください。
マンションの老朽化や寿命は相対的なものか
厳密に言うとマンションの老朽化や寿命には、これといった年数の定義はありません。
税制上の年数や各不動産会社が設定する年数はありますが
安心して住めなくなるまでの年数を寿命と定めると
各人の感じ方や管理の行き届き具合によって変わってくるので
〇〇年までという基準はないです。
税金を算出するために設定されている法定耐用年数は
鉄筋コンクリートが最大47年とされています。
ただこれは税制上の基準であり、今でもバブル期のラッシュで
建てられた築40年~50年のマンションは現役で利用されています。
建築学では定期的にリフォームをすれば100年以上もマンションを
利用できるとされており本来の寿命は47年よりも長いと推定されています。
マンション建築が本格的に始まったのが1970年代なので
本当の寿命が来ているマンションというのはまだないと考えられます。
老朽化したマンションで起こりうる問題
【1】設備の劣化・故障
マンションそのものの寿命より早く来るのが設備の劣化や故障です。
一般的には設備が劣化したマンションを老朽化したマンションとするケースが多いです。
コンクリートは劣化するとひびが割れ、これが保温性の低下や雨漏りにつながるのです。
その他、配管の老朽化によって、中身が詰まってしまうケースも良くあります。
このような老朽化現象が起きた場合、修繕の必要が出てきます。
【2】管理費・修繕費が増大する
管理費・修繕費は数年ごとに見直され、上昇されていきます。
住民の生活を守るためにもこうした費用の負担増を検討しなければいけませんが
支払いが増えることで入居者はどんどん離れていってしまいます。
また出ていく人だけでなく、入ってくる入居希望者もどんどん減っていってしまします。
【3】空室率増加によりスラム化・廃墟化
設備の劣化・故障は比較的早めに起こりますが
修繕費を徴収しようと負担を上げると入居希望者が減っていき、空室率が増加していきます。
普通のマンションはオーナー1人で管理できるものではなく入居者がいて初めて管理が行き届きます。
空室率が30%を超えると管理費・修繕費の徴収が十分にできずマンションの廃墟化が進んでいきます。
こうした状態になる前にマンションの出口戦略を決める必要があります。
【4】資産価値の減少
目に見えた老朽化が見られなくてもマンションの資産価値は築年数の経過によって減少していきます。
これも詰まるところ、老朽化と表現することができます。
特に築年数が30年を経過したマンションは力をいれて管理をしなければ価値・需要を維持することはできません。
老朽化したマンションの建て替えはハードルが高い
老朽化したマンションの問題は、建て替えれば全て解決できると考える方も多いかと思います。
ただ、全国的に見ても実際に建て替えが出来ているマンションというのはかなり少なく
配管設備等が老朽化していても気軽に実施できる訳ではありません。
建て替え件数が増えない理由は、主に以下の2つです。
・区分所有者から高額な費用の徴収が必要
・区分所有者の5分の4以上の賛成が必要
実際、年間でも建て替えは全国で数百例しか確認できず、棟数に対してかなり少ない数字になっています。
建て替えのハードルが高いため、旧耐震基準のマンションも
そのままになっているケースが多く大地震が今後来れば大きなリスクの可能性があります。
老朽化したマンションの問題を解決する方法
【1】解体して更地を売却・活用する
建物の管理が難しくなったタイミングで取り壊してしまうのも一つの手です。
建物部分を取り壊すと更地が残りますが土地は年数経過による
劣化の影響を受けないので売却や活用が比較的やりやすくなります。
土地の用途は周辺環境やタイミングによって変わるので、しっかり見極める必要があります。
ただ、取り壊しには区分所有者の80%以上の合意がなければいけません。
【2】老朽化したマンションを建て替える
容積率に余裕のある場合、老朽化したマンションを建て替えるという判断も出来ます。
資金面に余裕があれば、古くなったマンションを高層マンションに建て替えるのも不可能ではありません
ただ、これまで蓄積された修繕積立金だけではマンション建て替えを
出来ないことも多く、別途で費用を徴収しなければいけません。
区分所有者の80%が合意をして、かつ建て替え費用を
別途で支払ってくれなければいけないのでハードルは高く
全国的にも、おこなわれた例はあまり多くありません。
まとめ
今回はマンションの老朽化問題について解説しました。
郡山市内でも昭和50年前後に建築されたマンションが複数棟存在します。
間もなく築50年を迎えますが、各マンションともに取り壊すイメージは出来ないです。
今後増えていくであろう老朽化マンションの将来には注視していく必要が有りそうです。
郡山市でマンション売却を検討している方は是非参考にしてみてください。
当社では不動産売買を検討しているお客様にとって、お役立ち情報を随時更新していきます。
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