2022.05.09
不動産売却時にマイナンバーが必要になるケースや注意点について
2016年1月から導入されたマイナンバー制度。
まだまだ浸透しているとはいえないマイナンバー制度ですが
政府のマイナポイント政策により2022年2月1日現在で
マイナンバーカードの交付率は41.8%だそうです。
今回は不動産売却をお考えの方が抱えがちな疑問を解決するべく
不動産売却時にマイナンバーが必要になるケースや理由、提出する際の注意点を解説します。
不動産を売る際はマイナンバーが必要となるケース
不動産を売却しようとお考えの方のなかにはマイナンバーの提出が必要なのかどうか
疑問に思っている方もいるかもしれません。
結論から申し上げて不動産売却時に必ずしもマイナンバーの提出が必要というわけではありません。
ただしマイナンバーの提出を求められるケースもあるので解説していきます。
所有する不動産を売却するときにマイナンバーの提出が必要となるのは不動産の売主様が個人で
買主様が法人または個人で不動産業を営んでいる人の場合です。
ただし個人から法人へ売却する場合でも売却価格が100万円を超えない場合は
マイナンバーを提出する必要はありませんが100万円を超えないケースは稀なため
個人から法人へ売却した場合はマイナンバーが必要であると思って差し支えありません。
法人の不動産業者へ売却する場合と同様、宅建業者に不動産を買い取ってもらう場合も
マイナンバーの提出が求められるので覚えておいてください。
一方、所有する不動産を不動産業者の仲介によって個人の買い手を探すケースでは
マイナンバーを提出する必要はありません。
また個人から個人に直接売却する場合や売主様が法人の場合もマイナンバー提出は不要です。
万が一こうしたケースにもかかわらずマイナンバーを求められた場合は
なぜ必要なのかのきちんと説明を求めてみてください。
マイナンバーは国民全員に割り当てられ様々な個人情報と紐付けられる大切な個人情報。
身分証明書としても重要な役割を担っているので不動産業者に求められたからといって
理由も聞かずに提出することは大きなリスクと心得てください。
個人情報漏洩のリスクを回避するために、また思わぬトラブルに巻き込まれないためにも
マイナンバーはくれぐれも慎重に扱いたいものです。
マイナンバーが必要となる理由
ではなぜ不動産売却時に大切な個人情報であるマイナンバーを提出する必要があるのか。
その理由は不動産業者や宅建業者の決算時に税務署へマイナンバー記載の支払調書を提出する義務があるからです。
税務署に提出する支払調書にマイナンバーを記載する理由は国が国民の所得を正確に把握することで
脱税したり社会保障の負担を不当に免れたり不正受給したりするのを防止したりするためです。
どうしてもマイナンバーを提出したくない場合は、もちろん拒否することも可能です。
不動産売却の取引がマイナンバーの拒否によってなくなることはないので安心してください。
ただしマイナンバーの提出が義務となっているケースで提出を拒否した場合は
後日税務署から連絡がくるケースがあるので、その旨を把握しておきましょう。
もちろん税務署から問い合わせがきたからといってマイナンバーを口頭で聞かれることは絶対にありませんし
不動産取引などにおいて不正していなければ何ら罪に問われることはないので安心してください。
不動産売却時にマイナンバーの提出を求められたときは、以下の2つの提出方法から選択できます。
・通知カードと身分証明書の写し
・マイナンバーカードの写し
マイナンバーカードを持っていないという方も多いため、そうした場合は通知カードと免許証など
写真付きの身分証明書を併せて提出することになります。
マイナンバーを提出する際の注意点
不動産会社の規模(大手ハウスメーカーなど)によって多数のマイナンバーを取り扱っている場合
マイナンバー収集を専門に扱う業者に収集業務を委託していることがあります。
そのため買主様である不動産会社からではなく知らない別会社からマイナンバーの提出を促されることがあります。
ただしこのケースは珍しいことではなく多くの不動産会社が利用している方法のため
ある日突然、聞いたことのない名前の会社からマイナンバーの
提出を求められる事もあるのを覚えておいてください。
(たいてい買主様である不動産会社から事前のアナウンスがあるかと思います)
第三者の収集会社にマイナンバーを提出するのは不安かもしれませんが
特に問題はないので過度に心配する必要はありません。
そうした事実を踏まえマイナンバーの提出を拒否するという選択肢も残しておくといいかもしれません。
上記のようにマイナンバー収集を専門とする業者は数多く存在します。
もちろんそうした業者は正規の仕事として請け負っているため問題はありません。
問題となるのは、そうした収集業者を装って不正にマイナンバーを集める悪徳業者がいるということです。
マイナンバーはさまざまな個人情報とリンクする、とても重要なものです。
悪徳業者の求めに応じてマイナンバーを提出してしまうと
大切な個人情報が漏洩してしまうリスクがあるので、十分な注意が必要です。
前述したように悪徳業者の詐欺行為に遭ってマイナンバーを
不当に渡してしまうことは絶対に避けなければなりません。
そのため不動産を売却した際には買主様である不動産業者などにマイナンバー収集を委託しているかどうか
さらに委託している場合はどういった会社名かなど詳細を確認するようにしてください。
念には念を入れて個人情報漏洩のリスクを一つひとつ確実に潰していくことをオススメします。
まとめ
今回は不動産売却時におけるマイナンバーの取り扱いについて解説しました。
マイナンバー、そしてマイナンバーカードは、これから暮らしの様々な場面で必要になってくるものと思われます。
まだまだ普及率の低いマイナンバーカードですが、いざというときに持っていないと
証明書類が増えたりして面倒なこともあります。
マイナンバーカードはスマホで簡単に申請できるので、これから不動産を売却しようとお考えの方は
この機会に不動産売却の予定がない方もできるだけ早めに作っておくといいかもしれません。
当社では不動産売買を検討しているお客様にとって、お役立ち情報を随時更新していきます。
郡山市の不動産売却、不動産購入は、えんどう不動産株式会社へお任せください。